【曹洞宗總持寺】禅僧が日々鍛錬を重ねる曹洞宗の修行道場

お寺と神社

曹洞宗大本山總持寺のみどころ

 
曹洞宗大本山總持寺のみどころは、ド迫力の大祖堂です。巨大なお堂を目の当たりにしたときの衝撃は今でも忘れられません。鶴見駅から近くの小高い丘に建っていて、境内の外からも大祖堂の大きな屋根が確認できます。
 

わたしが初めて参拝したとき、入り口がわからず迷ってしまったのですが、大きな御堂は見えるのに三門が見つからず、右往左往したことをよく憶えています。JR鶴見駅の西口を出て、左に進んでいくと入り口があるので、迷わず進んでみてください。

大祖堂は外観の大きさにも驚きますが、内部の広さにも驚きます。手前は一般参拝客の参拝スペースとなっている土間で、奥は僧侶が法要修行道場として使用する神聖な場所です。大本山總持寺は京都や奈良とは異なり、禅宗ならではのピンと張りつめた神聖な空気感を感じます。約100名以上の修行僧が日々厳しい修行を重ねているそうです。

曹洞宗大本山總持寺

大本山總持寺は曹洞宗の2大本山のひとつで、神奈川県横浜市にあります。元々は石川県能登にあった總持寺が明治時代に移転し現在に至ります。ほかの本山寺院に比べて創立が新しく、大正から昭和にかけての近代建築の寺院として建築的にも注目されています。

大本山總持寺は曹洞宗の修行道場として現在約100名の雲水が修行に励んでいます。曹洞宗は日本仏教の宗派のなかでもとりわけ修行が厳しい宗派とされており、その厳しさが境内からも伝わってきます。境内は一般開放されているので、拓かれた禅苑として人気が高いです。年に何度か一般開放された法要やイベントも行われており、日本の禅宗の厳かな雰囲気と気品が緊張溢れています。

曹洞宗大本山總持寺のはじまり

大本山總持寺は曹洞宗第四祖・瑩山禅師が1321年に石川県能登に能登総持寺を創建したことがはじまりです。大本山總持寺は元々諸嶽観音堂という真言律宗の教院でしたが、曹洞宗第四祖・瑩山禅師が禅院として改めました。1322年には後醍醐天皇より官寺・大本山としての綸旨を受け、1615年に永平寺と並び、大本山となりました。

創建から約570年石川県能登にて宗門興隆をしてきましたが、1898年(明治31年)に火災によって伽藍のほとんどが焼失してしまい、この火災をきっかけに1911年(明治44年)に横浜・鶴見に移転し、現在に至ります。

曹洞宗の総本山

曹洞宗は日本の禅宗のひとつで鎌倉時代に道元が開基しました。ただひたすら坐禅をし悟りの境地を開く「只管打坐」を説いています。坐禅による修行を基本とし、坐禅する姿そのものが悟りの姿とし、また日常生活の行為の務めにおいても禅の修行のひとつのしています。

曹洞宗は開創以降、中央の政治政権との結びつきを避け、地方の民衆に溶け込み豪族や一般民衆などの帰依を受けてきました。

道元禅師と瑩山禅師

曹洞宗では開祖・道元禅師と第4祖・瑩山禅師を両祖としています。道元禅師は中国から日本に曹洞宗を伝えた始祖です。道元は宋に渡り、中国曹洞曹洞宗大本山總持寺のみどころ宗の天童如浄に師事し、日本に曹洞宗を伝えました。瑩山禅師は曹洞宗の宗門興隆や民衆布教に専念しました。道元禅師と共に瑩山禅師は曹洞宗の礎を築き、偉大なる足跡を残しています。

曹洞宗大本山總持寺の境内

曹洞宗大本山總持寺は約15万坪の広大な敷地にさまざまな建物があり、修行道場としての役割を担っています。修行道場として整然とした雰囲気がありますが、拓かれた禅道場として、境内は無料で一般開放されています。諸堂を拝観したいい場合は、事前にお問い合わせをすると僧侶によるガイドツアーが受けられます。

大祖堂

大祖堂は開山堂と法堂を兼ねた本堂客殿です。開山堂とは寺院の開祖の像を祀る御堂のことで、曹洞宗大本山總持寺では道元禅師、瑩山禅師をはじめ、歴代の祖師が祀られています。大祖堂では通常法要や修行僧による読経などが行われ、講堂としての要素を担っています。

曹洞宗大本山總持寺の大祖堂は、建物の大きさに圧倒されます。千畳敷の内外中陣と952坪の地下室を有し、日本最大級の本堂です。

仏殿

仏殿は、別名・大宝雄殿とも呼ばれ、禅宗の本尊・釈迦如来像が祀られています。仏殿内部は通常非公開です。窓は花頭窓の様式が使用され、ろうそくの炎のゆらめきを表現しています。

衆寮

衆寮は坐禅堂のことで、一般参禅者にも開放されています。畳が壁に沿って横一列に敷き詰められ、坐禅で使用するクッション(坐布)が整列されています。達磨大師の坐禅のように、壁を向いて坐禅を組む「面壁」の様式です。

中央には江戸期に徳川家から寄進されたという准胝観音像が祀られています。

百間廊下

百間廊下は、長さ164mの廊下で東西の建物をつなぐ役割です。木造の床ですが、タイルのような輝きを放っています。修行僧が洒掃行(しゃそうぎょう)という廊下の雑巾がけを毎日行っており、その賜物がこの輝きです。禅宗の修行の厳しさがあらわれています。

香積台(こうしゃくだい)

香積台は、曹洞宗大本山總持寺の総受付です。香積は、香気が充満している世界のことで、食事を調理するところの意味があります。玄関から入ると、しゃもじとすりこぎが置いてあり、曹洞宗における食事の教えの深さが窺えます。

日本一の大黒天

日本一の大黒天と呼ばれている、大黒尊天像。高さ180センチメートルで、かなり迫力ある黒い大黒さまは、台所の神様と親しまれている神様で、七福神でも有名です。

曹洞宗大本山總持寺の御朱印

曹洞宗大本山總持寺の情報

寺院名曹洞宗大本山總持寺
住所〒230-8686 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1
電話番号045-581-6021
拝観時間なし
※【諸堂拝観】10:00 11:00 13:00 14:00 15:00
拝観料金【諸堂拝観】400円
公式サイト曹洞宗大本山總持寺公式サイト
備考※現在拝観は未定です。再開の状況についてはお問い合わせください。
布教教化部 045-581-6159

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