長崎・崇福寺のみどころ
崇福寺の一番のみどころは、中国の建築様式と文化です。日本に居ながらにして、中国の雰囲気を存分に味わえます。全体的に摩耗が激しく色あせてしまっていますが、それが逆に古代にタイムスリップをしたようで、わくわくします。
崇福寺は、NHK大河ドラマ「龍馬伝」で、伊勢谷友介さん演じる「高杉晋作」が登場したロケ地です。ドラマのシーンが蘇り、龍馬伝ファンにはたまりません。
黄檗宗 崇福寺(そうふくじ)
崇福寺は、長崎を代表する中国の唐寺として有名です。日本最古の黄檗宗の寺院「興福寺」と「福済寺」と並び「長崎三大唐寺」のひとつとされています。朱塗の山門「竜宮門」がシンボルになっていて、坂を上ったつきあたりに位置しています。
崇福寺のはじまり
崇福寺は、1629 年(寛永6年)に福州地方出身の在日唐人が中心となって、唐僧の超然(ちょうねん)禅師を招き、建立されました。海の安全を守る神様「媽祖(まそ)」というを祀っている中国式の禅寺です。
興福寺や福済寺が「南京寺」と呼ばれることに対し「福州寺」と呼ばれています。
海の安全を守る神様「媽祖(まそ)」
中国の建築様式や文化
崇福寺は、唐人(在日中国人)のために創建された寺院です。中国の文化を取り入れ建築されているので、一般的な日本の寺院とはまったく異なる様式です。
現在も長崎に住む華僑の人々の拠りどころとして親しまれており。熱心な信仰者が参拝されている姿が見受けられます。
長崎・崇福寺の境内
崇福寺の境内は、小さな広場が建物ごとにあるといった印象です。日本の寺院と異なり、コンパクトな伽藍にさまざまな建物が配置されています。全体的に現在も中国にある寺院と同様の造りです。
NHK大河ドラマ「龍馬伝」
NHK大河ドラマ「龍馬伝」で、高杉晋作が世の行く末を憂いながら、仲間と囲碁を打ちながら、竜馬と共に維新の礎を築いていくシーンで登場しました。
長崎・崇福寺の芸術
長崎・崇福寺は、国宝指定されている「第一峰門」と「大雄殿」があります。九州内には5つある国宝のうち2つを擁する九州屈指の史跡です。中国古来からの優れた技法でつくられた繊細な造形とあざやかな着色に惹きつけられます。
長崎・崇福寺【国宝 第一峰門】
長崎・崇福寺【国宝 大雄宝殿】
大雄宝殿は、日本寺院の「本堂」にあたり、釈迦を本尊として祀っています。1646年(生保3年・江戸時代初期)に中国から切組みされ、唐船によって運ばれた何高材(がこうざい)によって上梁されました。長崎市に現存する建物で、国宝に指定されています。
本尊の釈迦如来像は、金属製の内臓を持つ珍しい仏像です。。内臓模型は「生き身の釈迦」という意味が込められています。お釈迦様の顔立ちや作りも中国の仏像です。
長崎・崇福寺の催し
崇福寺の催しは、毎年7月下旬に行われる「中国盆会」です。3日間行われる儀式には毎年多くの人が訪れます。
イベントは長崎新地中華街を中心に行われる春節祭があります。崇福寺はランタンフェスティバル会場となっており、赤いランタンをはじめ、無数の蝋燭が灯り幻想的です。
崇福寺の中国盆会
中国盆会は、正式には「普度盂蘭盆勝絵(ぼうるうらぼんしょうえ)」と言います。死者の霊を慰める儀式で、日本でいう「お盆」です。
3日間の儀式で霊を呼び、慰めて、また霊を送り出します。火太鼓が焚かれ、唐人鉄砲や太鼓の音が鳴り響き、にぎやかな儀式です。赤いランタンや絶えず焚かれる線香の香りが中国にタイムワープした気分になります。
長崎ランタンフェスティバル
長崎の風物詩といえば、春節に開催されるランタンフェスティバルです。崇福寺会場で、ランタンフェスティバルの最終日に「元宵節」が開催されます。
大雄宝殿、媽祖堂、護法堂で、無数の赤い蝋燭が灯されます。圧倒的な蝋燭の灯が幻想的で参拝者を魅了します。豚の角煮など、多くの供え物が捧げられ、ここからも中国文化を感じることができます。
中国に旅した気分になれる【長崎・崇福寺】
長崎・崇福寺は、日本に居ながら中国に旅した気分になれます。第一峰門の彫刻にある中国の優れた職人技は、ぜひ観て頂きたい優れた史跡です。日中は大変静かで、地元の人もよく訪れており。ほのぼのとした雰囲気が感じられます。
にぎやかで力強いイベントも、他では観られないので大変おすすめです。鎖国時の長崎の様子を彷彿させるような雰囲気をぜひ体験してみてください。
長崎・崇福寺の情報
寺院名 | 崇福寺(そうふくじ) |
住所 | 〒850-0831 長崎県長崎市鍛冶屋町7-5 |
電話番号 | 095-823-2645 |
拝観時間 | 8:00~17:00 |
拝観料 | 大人:300円 高校生:200円 小・中学生:無料 |
公式サイト | ながさき旅ネット |
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