【千本釈迦堂】4月上旬に見頃を迎える境内の阿亀桜。圧巻のしだれ桜は春の風物詩!

お寺

千本釈迦堂のみどころ

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千本釈迦堂は12月に行われる大根焚きがおすすめです。厄除け供養のイベントで境内でふるまわれる大根焚きが絶品です。この日に大根を食べると無病息災のご利益があるとされ、地元の人でにぎわいます。

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冷え込む京都の12月にぴったりの催しで、12月7日・8日の2日間のみ開催されるので必見です。3月下旬には境内にある巨大な阿亀桜が見頃を迎えます。通常期には、京都の仏像でもとりわけ有名な六観音や十大弟子の鑑賞もおすすめです。

千本釈迦堂

千本釈迦堂は国宝・六観音やおかめ物語で有名な寺院で、正式名称を大報恩寺といいます。千本釈迦堂の通称は、近くに千本通りがあること、本尊・釈迦如来坐像が古くから信仰が篤いこと、千本の卒塔婆(そつとうば)が道に建てられたことなど、諸説の由来があります。

春には境内の大きなしだれ桜・阿亀桜が美しく咲き誇り、京都・洛中のサクラの名所です。南門の外にもソメイヨシノが咲き、見頃には参拝者が多く訪れます。12月には大根炊きとよばれる厄除け供養があります。

大釜で炊かれた大根がふるまわれ、地元の人には欠かせない恒例の年末行事です。応仁の乱などの数々の戦乱から奇跡的に残った本堂とおかめの徳にあやかり、災難厄除のご利益に人気があります。

千本釈迦堂のはじまり

千本釈迦堂は1227年(安貞元年)に義空上人によって創建されました。義空上人は、奥州藤原氏第3代当主・藤原秀衡の孫にあたり、比叡山で修行の後にこの地を寄進され、本堂をはじめとした伽藍を建立したのがはじまりです。

千本釈迦堂の本堂は創建時から変わらず、現存する京都洛中最古の木造建築物で国宝に指定されています。本堂の建立においては、大工の妻・おかめの伝説があり、内助の功の鑑として現在も語り継がれています。

千本釈迦堂のおかめ伝説

千本釈迦堂はおかめ伝説の言い伝えが有名です。おかめ伝説は千本釈迦堂の本堂の建立を手掛けた大工の棟梁・高次(たかつぐ)が本堂の重要な柱となる木材を短く切りすぎて憔悴していたところを、妻・阿亀(おかめ)が枡組で木材をつぎ足すことを提案し、夫を助けたというお話です。おかめは女性の提言によって、夫の名誉を汚したことを危惧し、上棟式の前日に自害しました。

高次は福の面を祀り、おかめの冥福と徳を慎んだとされています。京都では応仁の乱や明徳の乱によって、市中が戦火に焼け落ちましたが、千本釈迦堂の本堂は奇跡的に残り、おかめの徳のご利益だといわれています。千本釈迦堂は、災難厄除や招福祈願、縁結び、夫婦円満、子授けなどを祈願する参拝客が多いです。

千本釈迦堂の境内

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境内には本堂、霊宝殿、北野経王堂や不動明王堂などのお堂があり、おかめ像や阿亀桜もみどころです。本堂は京都洛中最古の木造建築物で、霊宝殿は仏像ファンから根強い人気がある六観音を安置しています。4月上旬が見頃となる阿亀桜や12月に境内で振舞われる大根炊きの時期の参拝がおすすめです。

本堂

千本釈迦堂の本堂は国宝に指定されている寺社建築で、鎌倉時代初期に建てられたまま現存する京都市中では珍しいお堂です。前述のとおり、本堂創建時のおかめ伝説が有名で、おかめの福徳によって幾度も戦乱を免れ、京都洛中最古の木造建築物として現存しています。

本堂内にはおかめ像が祀られ、信者から寄贈された多数のおかめ像も展示されており、さまざまなおかめのデザインが楽しめます。本尊は釈迦如来像で国宝指定されており、通常は厨子のなかに安置されています。

霊宝殿

霊宝殿は大報恩寺(千本釈迦堂)に古くから伝わる寺宝が展示されています。鎌倉時代につくられた六観音や十大弟子像は仏像ファンに間で有名で、京都の仏像に関する書籍に度々登場します。もっとも有名な芸術は真言宗

阿亀桜

阿亀桜は本堂の正面にある大きな枝垂桜で、例年4月上旬に見頃を迎えます。おかめ桜はエドヒガンとよばれる品種のしだれ桜で、一重のちいさなピンク色の花が咲きます。ソメイヨシノより一足早く春の彼岸の時期に開花することが多いです。おかめ桜の名称の由来はおかめ伝説のおかめから由来しています。

六観音

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千本釈迦堂は仏像ファンに人気な寺院で、六観音が有名です。六観音とは六道輪廻(あらゆる生命は6種の世界における生死を繰り返すという仏教界の教え)の教えをもとに、衆生(生きとし生けるもの)を救う六種の観音菩薩のことを指します。主に密教に登場し、天台系と真言系で代表される観音菩薩が若干異なることがあります。

千本釈迦堂の六観音は真言系の観音菩薩で、1224年(貞応3年)に慶派仏師・定慶によって彫刻されました。玉眼入りの菩薩像は角度によって、眼に光が入り命が吹き込まれたかのように映ります。観光パンフレットやムックには如意輪観音菩薩が登場することが多いです。千本釈迦堂の六観音は以下のとおりです。

六道 観音菩薩 特徴
天道 如意輪観音 6本の手を持ち、すべての世界の衆を救います。片膝をあげ肘をかけ、頬を触れながら思惟の姿をしており、衆生の救う手立てを考えています。
人道 准胝観音 仏の母とされる女尊で18本の腕を持ち、中央の手は説法印と施無畏印を結びます。濃さ図家や安産の神様としても知られています。
阿修羅道 十一面観音 頭上に11の顔をもち、あらゆる方向を見守り苦しむ衆生を救います。さまざまな表情を持っているが特徴です。現世利益と死後成仏にご利益があるといわれています。
畜生道 馬頭観音 あらゆる苦悩や災難を怒りの激しさによって取り除くため、髪が逆立った忿怒の形相をしています。家畜の安全や旅の安全を護る神様としても知られています。
餓鬼道 千手観音 1000の手と掌にある1000の眼であらゆる衆生を救います。千本釈迦堂の千手観音は33本の腕でそれぞれ異なる宝具や印をあらわしています。
地獄道 聖観音 すべての観音菩薩の基本とされ、あらゆる衆生の苦しみを救います。水瓶と蓮華を手にもっています。

十大弟子

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十大弟子は釈迦の主要な10人の弟子のことです。千本釈迦堂の十大弟子像は、鎌倉時代初期の快慶の彫刻で、全国の十大弟子の彫刻のなかでも著名なことで知られています。それぞれの十大弟子は以下のとおりです。

舎利弗(しゃりほつ) 智慧第一 般若心経や阿弥陀経に登場する
摩訶目犍連(まかもっけんれん) 神通第一 盂蘭盆会(うえぼんえ)の起源
摩訶迦葉(まかかしょう) 頭陀第一 500 人の仲間とともに釈迦の教法を編集する座長
須菩提(しゅぼだい) 解空第一 空を説く大乗経典にしばしば登場する
富楼那(ふるな) 説法第一 正式に富楼那弥多羅尼子(ふるなみたらにし)という
摩訶迦旃延(まかかせんねん) 論議第一 経典により表記が著しく異なる
阿那律(あなりつ) 天眼第一 釈迦の従弟
優波離(うぱり) 持行第一 貴族出身の比丘の兄弟子
羅睺羅(らごら) 密行第一 釈迦の長男
阿難陀(あなんだ) 多聞第一 釈迦の従弟

おかめ像

山門をくぐり右側には巨大なおかめ像があります。本堂造営の折に大工の棟梁に助言をし、上棟式の前日に自害をしたおかめの像が祀られています。悲劇ともいえるおかめの生涯は壮絶で、現代のわたしたちには考えられません。

千本釈迦堂の御朱印

千本釈迦堂の情報

寺院名 千本釈迦堂 大報恩寺(せんぼんしゃかどう だいほうおんじ)
住所 〒602-8319 京都府京都市上京区七本松通今出川上ル
電話番号 075-461-5973
拝観時間 9:00~17:00
拝観料

無料 ※霊宝殿 大人:600円 高・大学生:500円 小・中学生 400円

公式サイト 千本釈迦堂 大報恩寺公式サイト
備考  

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