【三室戸寺】2万株の紫陽花が彩る京都屈指のあじさい寺

お寺と神社

三室戸寺のみどころ

三室戸寺のみどころは境内のあじさいです。境内のあじさい園には約20,000株のあじさいが植栽され、毎年6月になると色とりどりのあじさいが咲き誇ります。紫、青、白のあじさいはもちろん、赤やピンクなどの珍しいあじさいも楽しめます。

梅雨時期は外出するのが億劫になる季節ですが、梅雨ならではの素晴らしい景色を堪能できます。雨に濡れてしっとりとしたあじさいの花の美しさは、心を洗い流してやさしい気持ちを取り戻させてくれます。

明星山 三室戸寺(みむろとじ)

三室戸寺は「京都のあじさい寺」として知られ、毎年6月初旬~7月上旬にかけて約2万株のあじさいが境内を彩ります。宇治の閑静な山の麓に位置し、四季を通してさまざまな花々が楽めるお寺です。中世以降は西国三十三所観音霊場の第十番札所として、観音巡礼の参拝者が訪れています。

三室戸寺のはじまり

三室戸寺のはじまりは770年(宝亀元年)に光仁天皇勅願の精舎(仏教の修行者が住する修行道場)として建立されました。宇治川支流である志津川沿いにあり、流水の響きが煩悩の垢を洗い流すような心地を起こさせる地であったと云われています。

当時光仁天皇の勅願でここに訪れた右少弁・犬養は、金色の千手観音菩薩の出現に遭遇しました。御仏を抱きかかえようとすると、一尺二寸の二臂尊像に化したとされています。その時の千手観音菩薩像が現在まで本尊として祀られています。三室戸寺は千手観音菩薩とともに、宮中の御室を移したことから御室戸寺と称され、その後、光仁・花山・白河三帝の離宮となり、御の字が「三」に代わりました。

西国三十三カ所 第十番札所

三室戸寺は西国三十三カ所巡礼の第十番札所とされ、草創以来多くの巡礼者が訪れています。本尊は前出の千手観音菩薩像です。秘仏として通常は厨子内に安置されていますが、33年毎に開扉され大供養が営まれています。

西国三十三カ所観音霊場 第十番札所 三室戸寺
本尊:千手観音菩薩
ご詠歌:よもすがら つきをみむろと わけゆけば うぢのかはせに たつはしらなみ

三室戸寺の境内

三室戸寺は本堂・阿弥陀堂・三重塔・鐘楼が京都府文化財に指定されています。いずれも江戸時代に建立したと云われており、風情のある建物です。三室戸寺は境内の植物園が人気です5月にはツツジ・シャクナゲ、6月にはあじさい、7月にはハス、秋には紅葉が楽しめます。

あじさい園

三室戸寺は境内に約50種2万株のあじさい園を所有し、関西でトップレベルの美しいあじさいスポットです。山門をくぐると右の斜面に沿ってあじさい園が広がっています。 あじさい園は1987年(昭和62年)に西国三十三所観音巡礼創始1000年を記念して造園され、約5000坪の庭園の一部が整備されました。

西洋アジサイ・額あじさい・柏葉アジサイなどが植栽され、毎年6月初旬~7月初旬にかけて多くの観光客が訪れています。 約50種類のあじさいのなかでも、濃い紅のあじさいが印象的でした。

白から青・紫、・と色の濃淡が美しく、圧巻の花畑が広がっています。あじさい園の中には小径があり、より近くであじさいを鑑賞できます。女性にはハート型のあじさいが人気のようです。

ツツジ園

出典:写真AC

ツツジ園は境内に流れる志津川の東側斜面に広がります。約20,000株のツツジは関西ナンバーワンの数を誇り、毎年4月中旬から5月中旬にかけて、白・ピンク・赤のサツキの絨毯が現れます。

ほとんどの株が平戸ツツジですが霧島ツツジや久留米ツツジも楽しめます。ほかにもシャクナゲやヤマブキなど初夏の花々が咲き乱れ、生命の力強さを感じる季節です。

池泉式庭園と石庭

池泉式庭園と石庭は1989年(平成元年)に竣工した小ぶりの庭園です。池泉式庭園と石庭はゆっくり散策できる遊歩道となっており、美しく整備された庭園風景が楽しめます。松やもみじ・蓮など、和の植栽を愛でながら鯉を眺めていると、心が洗われるような清々しい心地になります。

浮舟の古蹟

宇治は源氏物語「宇治十帖」の舞台であり、源氏物語ゆかりの地の巡礼スポットとしても人気があります。三室戸寺は古来より浮舟の古蹟があり、源氏物語に思いを馳せる聖地とされています。あじさい園の開催期間中には、期間限定の御朱印として「浮舟」を授与できます。

三室戸寺の文化財

千手観音菩薩像

本尊である千手観音菩薩像は絶対秘仏で写真でも公表されていません。千手観音像でありながら二臂で飛鳥様式の仏像と云われています。桓武天皇以来、33年毎に開扉大供養と共にお目見えしてきましたが、2009年の開扉は1925年以来、84年ぶりでした。

阿弥陀三尊像など

三室戸寺には阿弥陀三尊像(阿弥陀如来・勢至菩薩・観世音菩薩)・釈迦如来・毘沙門天・浮舟如来が安置されています。いずれも平安時代の作品で宝物館で拝観できます。宝物館は毎月17日のみ拝観可能です。

三室戸寺のイベントや催し

三室戸寺はツツジ園とあじさい園が期間限定の開園となります。あじさい園の開園期間中には夜間ライトアップが開催されます。

ツツジ園は毎年4月中旬~5月中旬にかけて、あじさい園は毎年6月に開催されます。期間中は三室戸寺の拝観料金が800円になります。ツツジとあじさい園は圧巻の景色が堪能できるので、この時期に訪れるのがおすすめです。

三室戸寺の御朱印

三室戸寺の情報

 

寺院名 三室戸寺(みむろとじ)
住所 〒611-0013 京都府宇治市莵道滋賀谷21
電話番号 0774-21-2067
拝観時間

【境内】
(4/1~10/31)8:30~16:30
(11/1~3/31)8:30~16:00
 ※拝観・納経最終受付は閉門30分前
 ※12月29・30・31日は休み
 ※気象警報が発令されている場合は、拝観を中止いたします。
【宝物館】
(毎月17日のみ)9:00~20分限り(開扉中の中途入館不可) 

拝観料

大人:500円 小人:300円
あじさい園開園期間中 大人:800円 小人:400円
あじさいライトアップ 大人:800円 小人:400円
つつじ園開園期間中  大人:800円 小人:400円
宝物館: 500円

公式サイト 三室戸寺公式サイト
備考  

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