鞍馬寺のみどころ
鞍馬寺は京都の避暑地として有名で、夏の時期のハイキングにおすすめです。鞍馬山に生息する動植物が活発でパワーがみなぎっています。青々とした木々を眺めながら、奥の院参道をハイキングしているとアクティブに前進したくなります。
本殿金堂前の金剛床の星曼荼羅は、宇宙全体のエネルギーと一体なれるパワースポットといわれているので、必ず立ち止まり五感を研ぎ澄ましながら、エネルギーを感じてみてください。鞍馬寺の参道を西に抜けると、川床で有名な貴船エリアが続くので、早朝にハイキングをしてランに川床体験するのがおすすめです。
鞍馬寺
鞍馬寺は「牛若丸(後の源義経)」が天狗と武術の修行をした伝説の地として知られています。鞍馬寺は山に沿って境内が続いており、杉に囲まれた険しい参道が特徴です。どこからか天狗が舞い降りてきそうな荘厳なパワーとなにか気配を感じます。鞍馬寺は本尊を「毘沙門天王・千手菩薩観世音菩薩・護法魔王尊」の三位一体とし、尊天と称しています。尊天とは「すべての生命を存在させる宇宙エネルギー」であり、それぞれの本尊は「光・太陽・愛」の象徴です。鞍馬寺は山岳信仰や密教が盛んな道場であり、鞍馬山全体が信仰の対象となっています。
夏は貴船の川床が有名で、京都の避暑の観光地として多くの観光客が訪れます。午前中に鞍馬寺を訪れ鞍馬山をハイキングして、お昼ごろに貴船の川床でランチをしてから、貴船神社に訪れるのがおすすめです。
鞍馬寺のはじまり
鞍馬寺は770年(宝亀元年)に鑑真の高弟・鑑禎上人が鞍馬山で鬼女に襲われたところ、毘沙門天に助けられ、毘沙門天を祀る草庵をつくったことがはじまりとされています。796年(延暦5年)には造東寺長官・藤原伊勢人が伽藍を配置し、毘沙門天とともに千手観音菩薩を祀り、現在の鞍馬寺の創建となりました。伊勢人は夢のお告げで「毘沙門天も千手観音も根本はひとつ」と諭されており、この時期からすでに「宇宙の根源」の信仰がはじまっていることが考えられます。
平安時代中期には藤原道長をはじめとする公家や宮中の女御が鞍馬寺に参詣しており、枕草子や源氏物語にも登場しています。武士の時代には戦勝祈願に著名な武将が訪れるなど、古くからさまざまな分野の著名人や僧侶が祈願や修行の場として訪れていました。
鞍馬寺は律宗に属する寺院してはじまりましたが、天台宗の影響を受け青蓮院や日光輪王寺の末寺となりました。しかし特定の宗派だけでなく、古神道や修験道・陰陽道などさまざまな信仰を含んだ寺院であったため、昭和22年当時の住職・信楽香雲(しがらきこううん)が鞍馬弘教と称して独立しています。
鞍馬寺の境内
鞍馬寺の境内は山岳地帯に沿って伽藍が配置されています。
本殿金堂
本殿金堂は毘沙門天王・千手観世音菩薩・護法魔王尊が祀られている本堂で、鞍馬寺の中心道場です。三位一体の尊天は絶対秘仏で60年に1度開扉されます。本殿金堂前には「金剛床」とよばれる星曼荼羅があり、鞍馬寺のパワースポットとして有名です。金剛床は宇宙全体のエネルギーと一体化できる場所とされており、強いパワーを感じることができます。
霊宝殿
霊宝殿には鞍馬寺の寺宝や動植物に関する展示、与謝野鉄幹・明子の遺品の展示があります。鞍馬寺は山内全体が「鞍馬山自然科学博物苑」と名づけられ、鳥獣保護区に指定されています。さまざまな種類の鳥類や小動物、小動物が観察できます。
1Fの展示室では鞍馬山に生息する動植物の写真や生態などが展示されており、寺院という側面以外でも楽しめるので、自然や動物好きの外国人でも楽しめる博物館です。2F、3Fには国宝や重要文化財の仏像や鞍馬寺経塚遺跡から発掘された考古物が展示されています。2Fでは牛若丸でお馴染みの源義経に関する展示もあり、義経ゆかりの品々や鞍馬寺との重要な関わりが学べます。
仁王門
仁王門は鞍馬寺の入口で俗世と浄域の結界にあたります。現在の山門は1891年(明治44年)に再建されていますが、左側に扉が創建時(1182年~84年)のものとされています。仁王像は鎌倉時代の仏師・湛慶の作品です。
大杉権現社
大杉権現社は鞍馬寺の奥の院参道を貴船神社方面に進んでいくと現れ、このあたりは大杉苑瞑想道場ともよばれています。アラベスク模様の木の根道や義経の背比べ石が近くにあり、山岳道場の荘厳な雰囲気がです。鞍馬寺の境内で護法魔王尊のパワーがもっとも強い場所とされ、五感を研ぎ澄ましながら瞑想をすると、みなぎるパワーを感じられます。
鞍馬寺の芸術
鞍馬寺には60年に一度しか開扉されない絶対秘仏「毘沙門天像・千手観世音菩薩像・護法魔王尊」をはじめ、多くの仏像が安置されています。霊宝館では平安~鎌倉時代につくられた毘沙門三尊立像や吉祥天像を鑑賞できます。勝運の神様として知られる毘沙門天の勇ましい表情や甲冑は威厳があります。
毘沙門天三尊立像
霊宝館に展示されている毘沙門天三尊立像は平安時代につくられ、毘沙門天を中心に、吉祥天女・善膩師童子が脇侍を固めます。木造の漆塗りでクールな印象があり、ファンも多い仏像です。
鞍馬寺の御朱印
鞍馬寺の情報
寺院名 | 鞍馬寺(くらまでら) |
住所 | 〒601-1111 京都府京都市左京区鞍馬本町1074 |
電話番号 | 075-741-2003 |
拝観時間 | 9:00~16:00 霊宝館:月曜日休館 ※祝日の時は翌日 冬期休館日:12月12日~2月末日 |
拝観料 | 300円 ケーブルカー:(片道)大人300円 小学生以下:100円 霊宝館:200円 |
公式サイト | 鞍馬寺公式サイト |
備考 |
コメント