【高山寺】京都屈指の紅葉名所!最大のみどころはマンガの元祖といわれる国宝・鳥獣人物戯画

お寺と神社

高山寺のみどころ

高山寺のみどころは石水院からの紅葉の景色です。高山寺は秋の紅葉の名所と知られており、神護寺・西明寺とあわせた紅葉めぐりが定番です。高山寺は栂尾山の傾斜に沿って境内が広がっており、ハイキングを楽しみながら、長い歳月をかけて自然が生み出した紅葉美を堪能できます。国宝・石水院には小さな露地庭があり、秋には木々が赤や黄に染まります。奥には向山の借景が広がり、京都市内では味わえない大自然あふれています。

高山寺といえば国宝・鳥獣人物戯画が有名です。原画は京都国立博物館に所蔵されており、2021年は「国宝・鳥獣戯画展」が全国で開催されました。高山寺には摸本が展示されており、楽しく可愛らしい絵巻物が楽しめます。高山寺限定のグッズも販売されているので、鳥獣戯画ファンは必見です。

栂尾山 高山寺

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高山寺は紅葉の名所と知られる京都市北部のお寺で、カエルやウサギを擬人化して描かれた「鳥獣戯画」が有名です。1994年には「古都京都の文化財」のひとつとして世界文化遺産に登録されました。京都市内のハイキングコースとしても人気があり、京都屈指の紅葉名所としても有名です。
高山寺は神護寺と西明寺をあわせて「三尾(さんび)」と総称され、三尾めぐりは京都の定番観光コースとなっています。すべて徒歩圏内で散策でき、国宝や重要文化財を多数保有する歴史的にも需要な寺院です。紅葉の時期はもちろん、新緑が芽吹く春のハイキングのもおすすめです。

高山寺のはじまり

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高山寺は774年(奈良時代末期)光仁天皇の勅願によって開創されたのがはじまりです。当時は神護寺十無尽院(じゅうむじんいん)と呼ばれる神護寺の別院で、隠棲修行の道場として使用されていたそうです。初期の開創から500年ほどは詳細な記録が残っていないようで、高山寺は鎌倉時代に発展を遂げ、実質的な開創を迎えます。

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1206年(鎌倉時代・建永元年)に明恵上人が後鳥羽上皇から栂ノ尾(とがのお)の地と「日出先照高山之寺」の額をを下賜され、、寺号を高山寺と改称し、現・高山寺の原型ができあがりました。明恵上人は華厳宗の復興に努めた高僧で、厳しい戒律や修行を重んじることで知られています。当時は華厳宗と真言宗の教学を兼ねた南都・東大寺の根本道場でしたが、近世以後は真言宗の専修道場となりました。

明恵上人

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明恵上人は鎌倉時代前期に活躍した高僧で、華厳宗の復興に努めたことで知られています。華厳宗とは奈良・東大寺を総本山する宗派で、奈良時代に開基した南都六宗のひとつです。明恵上人は法然による「専修念仏」を批判し、戒律を重んじた修行こそが仏門であることを説き、華厳宗と真言密教を融合した厳密(ごんみつ)と呼ばれる独自の宗教観を打ち立てました。明恵上人は釈迦に近づくために耳を削ぎおろしたり、天竺(インド)への渡航を企てたりと、釈迦への恋慕が強いことでも知られています。

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また明恵上人は茶祖としても知られ、高山寺には日本最古の茶園があります。日本のお茶は臨済宗の開祖として知られる栄西禅師が、宋から帰国した際にお茶を日本に持ち込んだことがはじまりとされています。栄西禅師は日本にお茶を広めるために明恵上人に茶の種子を送ったとされ、明恵上人がお茶の種を蒔いた茶園は現在も高山寺山内に現存しています。

京都の三尾三山

京都の三尾とは洛北にある3つのお寺の総称で「神護寺」「高山寺」「西明寺」を指します。三尾とはそれぞれの寺院が建立されている山の名称に「尾」がつくことが名付けられており、「神護寺=高雄(尾)」「高山寺=栂尾山」「西明寺=槙尾山」です。
三尾三山は京都市内屈指の紅葉名所とされ、市内中心部とは異なる自然豊かな景色が堪能できます。京都駅からは市営バスで約50分で、3カ寺徒歩圏内にあります。三尾をめぐるコースは京都の定番観光コースで、登山やハイキングに最適です。

高山寺の境内

高山寺の境内は栂尾山の傾斜に沿っており、厳しい高低差が特徴です。古代より山岳修行の適地とされてきました。自然豊かな山林に囲まれた境内で、古刹らしい風情が感じられます。

秋にはもみじが赤く色づき、見事な紅葉美で観光客を魅了します。境内にはバスが通る国道から参道を上がり、つきあたりの金堂からぐるっと周ると一周できます。

金堂

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高山寺の金堂は室町時代に焼失した本堂跡で、現在の御堂は江戸時代の寛永期(1624~1644年)に御室仁和寺から移築されたものです。高山寺の中でもっとも高く奥まった場所にあり、表参道から金堂までの杉並木が荘厳です。創建当初は高山寺の中心的役割を果たしたとされています。

国宝 石水院

石水院は鎌倉時代から唯一遺存する高山寺の御堂で、国宝に指定されています。明恵上人が後鳥羽上皇から学問所として下賜されたました。木造の簡素な造りですが、栂尾山の自然と借景の調和が素晴らしく山里の風情をより一層感じられる場所です。

秋には石水院の軒先から眺める紅葉が美しく、その場から離れるのが惜しくなるような圧巻の景色を眺められます。

日本最古の茶園

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高山寺には宇治茶のはじまりとされる日本最古の茶園があります。日本のお茶は栄西禅師が茶の種子を中国から日本に持ち込んだのがはじまりとされています。明恵上人は栄西禅師からもらったお茶の種を高山寺内に植え、そこで出来た茶葉が宇治茶の源流となりました。現在も宇治の篤志家によって、高山寺の茶園は維持管理され、毎年茶摘みが行われます。茶園で採れた新茶は少量ですが希望者に下げ渡しもされているそうです。詳しい情報は5月下旬に公式サイトを確認してみてください。

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毎年11月8日には宇治の茶業界関係者が集まり、明恵上人の廟前に新茶を献供する献茶式が執り行われます。開山堂内に安置されている明恵上人坐像を拝する数少ない機会です。

高山寺の芸術

高山寺は国宝・鳥獣人物戯画をはじめ、さまざまな国宝や重要文化財の書画を所蔵しています。明恵上人にまつわる絵画や仏教画・仏像などがありますが、多くの文化財は東京・京都の国立博物館に寄託されているようです。鳥獣人物戯画は複製が通常公開されており、長い絵巻物で展示されています。見応えがあり楽しい絵画で、高山寺のみどころのひとつです。

国宝 鳥獣戯画

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国宝・鳥獣人物戯画は全長10mにも及ぶ動物を擬人化した墨絵です。絵巻物のように物語になっていて、漫画のはじまりともいわれています。作者は不明ですが画風がシンプルで大変人気があります。絵の中からウサギやサル、カエルの声が聞こえてきそうです。

鳥獣人物戯画は甲乙丙丁4巻からなる絵巻物で、それぞれの絵巻物ごとにテーマが異なります。甲巻に擬人化された動物が描かれており、もっとも有名な作品です。高山寺に行ったら絶対に見逃せない芸術作品で、国宝・石水院に展示されています。堂内には鳥獣戯画のおみやげ品もあり、記念にグッズを購入する観光客やファンも多いです。

高山寺の御朱印

高山寺の情報

寺院名 高山寺(こうさんじ)
住所 京都府京都市右京区梅ケ畑栂尾町8
電話番号 075-861-4204
拝観時間 8:30~17:00
拝観料 800円 ※秋期入山料500円
公式サイト 高山寺公式サイト
備考

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