【紀三井寺】西国三十三所第2番札所!和歌山湾が一望できる絶景と緊迫の大千手十一面観音菩薩像が圧巻

お寺と神社

紀三井寺のみどころ

紀三井寺のみどころは和歌浦湾が一望できる大絶景です。紀三井寺は

救世観音宗総本山 金剛宝寺(紀三井寺)

紀三井寺は和歌山県和歌山市にある寺院で、西国三十三所観音霊場の第二番札所として知られています。名草山の中腹にあり急な石段が続くことでも有名です。山門をくぐると石段が231段あり、石段の上からの絶景は2017年に「絶景の宝庫 和歌の浦」として日本遺産に認定されました。

和歌の浦は潮の満ち引きによって変わる情景が人々を惹きつけ、多くの歌人が歌や一句に詠んでいます。「天空かふぇ」ではその絶景を眼前に眺めながら、ゆっくりとティータイムが過ごせます。夏の清々しい朝・冬の夕焼けが絶景で、お寺にいることを忘れてしまいそうな空間です。

出典:https://www.instagram.com/p/CNZmgquLIBn/

春は和歌山で1・2位を争うサクラの名所としても知られ、境内のサクラと和歌浦湾の景色の美しさは息を呑むほどです。また山内に沸く三井水は日本の名水100選に認定され、水がおいしいお寺としても知られています。

紀三井寺のはじまり

紀三井寺のはじまりは770年(宝亀元年)とされ、奈良時代に創建されました。唐からやってきた僧・為光上人が名草山を登山していた時に千手観音の霊光と金色の像を感得し、自らが彫った十一面観音菩薩の体内物に奉納し、草堂に安置したことがいわれています。

紀三井寺は平安時代末期に後白河法皇によって勅願寺に定められ、以降は隆盛を極めます。鎌倉時には500人の僧侶がおり、江戸時代には紀州徳川藩から「紀州祈祷大道場」と認定されています。西国三十三所観音霊場の札所としても崇められており、長い間人々に愛されてきました。1951年(昭和26年)には真言宗から独立し、救世観音宗の総本山として現在は16の末寺を擁しています。

西国三十三所観音霊場 第2番札所

紀三井寺は西国三十三所巡礼の第二番札所とされ、平安時代以降は多くの僧侶が修行し、参拝客が訪れています。札所本尊は十一面観音菩薩像で平安時代に建立されました。ご本尊は秘仏とされていますが、2020年は開創1250年を記念して御開帳していたようです。昨年行けていたら…と少し後悔しています。

西国三十三所観音霊場 第二番札所 紀三井寺
本尊:十一面観世音菩薩
ご詠歌:ふるさとをはるばるここに紀三井寺 花の都も近くなるらん

紀三井寺の境内

紀三井寺は参道から急な石段を登っていくと境内があります。楼門から境内に上がるまでに左右に塔頭が立ち並び、厄除け坂として上がるごとにさまざまな効能があるそうです。石段をあがりきると和歌浦湾の眺望が広がり、その情景は日本遺産に認定されています。境内はそれほど広くはなく、ゆっくり回っても30分あれば十分に散策できるでしょう。

急な石段を回避したい場合は楼門前を左に入る路地があり、そこから山上駐車場に向かえます。山上駐車場までの坂の角度もかなりきついので、クルマが下がってしまうのではないかと心配しました。山上駐車場は料金が700円で高額な料金設定になっています。

本堂

紀三井寺の本堂は1759年(宝暦9年)に建立されました。江戸時代の代表的な寺社や城郭に用いられた唐破風と千鳥破風が施されています。西国三十三所のなかでは中規模の大きさです。春になるとサクラとのコラボレーションが美しく、和歌山有数の美しい春の風情が楽しめます。

楼門

楼門は石段の前にある朱色の山門で、1509年(永正6年)に建立されました。桃山時代の様式が残された欄間は牡丹と菊の彫刻があざやかで、豪華絢爛な仕様となっています。左右に安置されている金剛力士像は大きなクリクリした目が特徴です。

仏殿

仏殿は2002年に竣工した鉄筋コンクリート造3階建ての仏殿で、大千手十一面観音菩薩を安置しているほか、展望台としての役割も果たしています。建物全体は五輪塔を模しており、高さは25mあります。展望台は入場料は100円で、日本遺産・和歌の浦の美しい眺望が楽しめます。

大千手十一面観世音菩薩

大千手十一面観世音菩薩は2008年に仏師・松本明慶によって建立されました。高さ12mの寄木造仏像としては日本一を誇ります。京都の工房でパーツごとに造られ、現地で組み立てられました。3階の展望台のガラス窓からは観音菩薩像を頭部から観賞できます。

多宝塔

多宝塔は1449年(文安6年)に再建された二層の塔で、五智如来が亜祀られています。境内の建築物のなかで最も古い室町時代中期に建てられました。

紀三井寺の催し

紀三井寺は和歌山県内で1・2位を争うサクラの名所として知られ、毎年3月下旬には境内が多くの観光客で賑わいます。日本の伝統的な年中行事も盛んで、初詣や節分、初午、七夕、千日詣りなどの行事など、年間を通して、さまざまなイベントが行われています。

福開き速駈詣り

出典:https://www.instagram.com/p/CQhXVLsBEjY/

福開き速駈詣りは毎年成人の日に執り行われる恒例行事で、紀三井寺名物の石段を一気に駆け上がるタイムトライアルです。タイムが最も速かった男性と女性に福結びの称号が与えられ、その年の年中行事の重要な役どころを任ぜられます。

桜祭り

出典:https://www.instagram.com/p/CNH-qYKjjQj/

桜祭りは例年3月下旬から4月中旬まで行われます。桜の開花時期は境内が有料化されます。紀三井寺のサクラは関西一の早咲き桜とされ、ソメイヨシノ・ヒガンザクラ・八重桜などが植えられています。日本のさくら名所100選にも選定され、和歌山有数のサクラの名所として知られています。

紀三井寺の情報

寺院名 紀三井寺(きみいでら)
住所 〒641-0012 和歌山市紀三井寺1201
電話番号 0734-44-1002
拝観時間 8:00~17:00
拝観料金 大人:200円 小・中学生/70歳以上:100円
公式サイト 紀三井寺公式サイト
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