【神護寺】京都屈指の紅葉美!多くの国宝を所蔵する高雄の古刹

お寺と神社

神護寺のみどころ

神護寺のみどころは、京都屈指の紅葉です。川のせせらぎが心地よい山里に、真っ赤に色づく紅葉の景色は圧巻です。神護寺の境内はもちろん川沿いの参道の風情の美しさに心を奪われます。境内もさまざまな種類の草木や、場所によって色づきの時期が異なるので、赤黄緑の色のコントラストが愉しめます。

境内に行き着くまでに400段の長い石段があります。上っている時は、かなり険しさを感じますが、上り切ったあとの広大な境内の敷地の心が洗われます。

かわらけ投げも、神護寺の楽しみのひとつです。厄除け祈願に、小さな素焼きの瓦を渓谷に投げます。友達や家族と一緒に、神護寺の参拝記念に投げてみると楽しいです。かわらけ投げの場所である地獄院展望台前は、「綿雲渓」という渓谷になっています。渓谷の雄大な景色も圧巻で、四季折々のさまざまな表情を魅せてくれます。

高雄山 神護寺

高雄山神護寺は京都の紅葉の名所と知られ、秋のシーズンになると多くの観光客が訪れます。神護寺が建つ高雄山は、京都市内でもっとも早く紅葉が色づくと云われています。広大な境内や立派な御堂が並び、京都の三尾の中でもっとも大きな寺院です。

神護寺は、比叡山の伝教大師・最澄や弘法大師・空海が入山し、弘法大師・空海は帰朝後、14年間住持されたとされ、平安仏教史の中で重要な役割を果たしました。

高雄山 神護寺のはじまり

高雄山神護寺は、781年(天応元年・奈良時代)に平安京造営の最高責任者であった和気清麻呂が当時から紅葉の名所と知られていた高雄山に、私寺として高雄山寺を創建したのがはじまりです。

824年(天長元年・平安時代)に和気清麻呂の子息によって、河内の神護寺と高雄山寺が合併し、寺号を「神護寺」を改めました。平安時代には、2度の災害で堂塔のほとんどを焼失して、一時は荒廃しましたが、後白河法皇の勅許や源頼朝の援助で復興しました。

和気清麻呂

和気清麻呂は、奈良時代末期から平安時時代初期の貴族です。桓武天皇に平安京遷都を建言し、平安京造営の最高責任者として活躍しました。

和気清麻呂といえば、宇佐八幡神託事件で皇統断絶の危機を救った人物として知られています。当時孝謙天皇の寵愛(重祚:称徳天皇)を受け、政治介入をしていた僧侶・道鏡が皇位を我がものにしようと企てた「宇佐八幡宮の神託」を阻止しました。

そのためか、神護寺の寺宝のなかには、誰もが知る「頼朝肖像画」が安置されています。

神護寺の境内

神護寺の境内はさまざまな草木が植えられ、四季折々の風情を楽しめます。建物は、金堂を中心に、多宝塔や毘沙門堂や五大堂などが配置されています。通常は金堂のみ拝観可能で他の御堂には入れませんが、特別拝観の際に多宝塔や大師堂の堂内が公開されます。

石段

神護寺は境内に行き着くまでに、長い石段を上らなければなりません。その石段の数は400段で、石段を目の当たりにすると、石段の長さに足がすくみます。実際の上がってみると、石段の段は低めなので上りやすいです。紅葉の頃には左右のもみじのが美しく、風景を愉しみながら、歩を進めることができます。

かわらけ投げ

「かわらけ投げ」は、素焼きの皿を渓谷に投げ入れる厄除祈願です。神護寺の地蔵院前に広がる景色が「綿雲渓」という渓谷で、眼下には素晴らしい渓谷美が広がります。かわらけ投げは、綿雲渓に瓦を投げ入れます。
投瓦はフリスビーのように横投げをするとより遠くまで投げ飛ばすことができました。野球のボールのように振りかぶると、近くの草むらに落ちてしまうので、投げ方に注意するとよいです。
かわらけ投げは2枚で100円です。1枚失敗しても、2枚目で再挑戦できます。

神護寺の文化財

神護寺は国宝級の文化財を多く所蔵しています。国宝の多宝塔

神護寺三像

出典:https://www.instagram.com/p/CA7FivLjt7B/

神護寺でもっとも有名な寺宝が「神護寺三像」です。藤原隆信の作品で「絹本著色」で描かれており、伝源頼朝像・伝平重盛像・伝藤原光能像です。三像の中では、源頼朝像がよく知られています。歴史の授業で登場する源頼朝の肖像画は、神護寺の絹本著色伝藤源頼朝像がよく使用されています。

通常期は、伝源頼朝像・伝平重盛像が京都国立博物館に、伝藤原光能像が東京国立博物館に寄託されています。通常期は模写が展示されていますが、毎年5月1日〜5日までの期間限定で、伝源頼朝像・伝平重盛像が神護寺で一般公開されます。

釈迦如来像

釈迦如来像は、神護寺の本尊です。「絹本著色」で描かれた作品が国宝に指定されています。神護寺三像の、伝源頼朝像・伝平重盛像と同様に、通常は京都国立博物館の寄託されていますが、毎年5月1日〜5日に神護寺で一般公開されます。

神護寺の「絹本著色 釈迦如来像」は、仏画の最盛期である平安時代の院政期に描かれました。法華経信仰の興隆によって、多くの釈迦如来像が描かれましたが、その中でも最高傑作と云われる作品です。

紅葉美に浸る三尾をめぐる秋のハイキング

神護寺は、秋の紅葉の景色が圧巻です。紅葉シーズンの京都市内は1年でもっとも混み合うシーズンではありますが、神護寺は市内中心部の紅葉スポットに比べると、人が少ないのでおすすめです。市内では感じることができない、山里の風情や隣接する山々の借景も重なり、圧巻の自然美を楽しむことができます。

京都の三尾

京都の三尾とは、高雄(尾)・栂尾山・槙尾にある3つのお寺の総称で、京都の紅葉スポットとして有名です。高雄は「神護寺」、栂尾が「高山寺」、槇尾が「西明寺」です。
京都市内にありながら自然豊かな名所として知られ、山里の風情を感じられるエリアです。3カ寺はすべて徒歩圏内で、ウォーキングしながら周遊できます。

神護寺の御朱印

神護寺の情報

寺院名 神護寺(じんごじ)
住所 〒616-8292 京都府京都市右京区梅ヶ畑高雄町5
電話番号 075-861-1769
拝観時間 9:00~16:00
拝観料 中学生以上:600円 小学生:300円
公式サイト 神護寺公式サイト
備考

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