緑寿庵清水は1847年(江戸時代末期)から続く金平糖専門店です。百万遍の地に創業以来、伝統的な製法を守り継ぎながら、革新的な金平糖を生み出しつづけている京都の名店で、京都の勝負手土産として親しまれています。
緑寿庵清水と金平糖
緑寿庵清水は百万遍にある「京都本店」、「祇園 緑寿庵清水」、「銀座 緑寿庵清水」の計3店舗を展開し、インターネット販売は一切していません。果物やミルク、お酒などのさまざまな素材を使用した金平糖は季節限定品や各店舗の限定品を合わせると約90種類にも及び、手土産だけでなく、お祝いごとのギフト商品の品揃えも豊富です。
緑寿庵清水は1847年(弘化7年)に初代・清水仙吉氏が創業して以来、一子相伝の技が代々継がれています。創業当時は炭を組んで無煙炭をおこし、小さな釜を使い独自の製法で、1種類を2カ月半ほどかけて手づくりしたと云われています。
現在では大きな釜で一度にたくさんの量を作ることに成功したものの、回転する釜の上で蜜をかけ、コテを入れてはほぐす作業を繰り返し一種類に約二週間以上をかけて仕上げる製法そのものは変わることなく脈々と受け継がれ、数々の栄誉ある賞を受賞しています。京都の粋な手土産として、「センスのよさ」が光る「京の逸品」のひとつです。
織田信長がはじめて食べたと云われる「金平糖」
日本の金平糖の起源は安土桃山時代にさかのぼります。金平糖は1546年に宣教師からもたらされたポルトガルのお菓子です。カステラやボーロ、飴、カルメ焼きなどと共に「南蛮菓子」と呼ばれ、語源はポルトガル語の「confeito(コンフェイト)」から由来しています。
ポルトガル人宣教師ルイス・フロイスは織田信長に謁見した際にフラスコに入った金平糖を献上したといわれ、その場所は京都二条城だったそうです。このシーンは時代劇のテレビドラマや映画によく登場しています。当時の金平糖は現在のようなカラフルな砂糖菓子ではなく、白い玉状であったといわれています。
金平糖はポルトガルでは伝統菓子として有名で、カラフルな突起状の砂糖菓子です。日本の金平糖とは異なり、透明感のない鮮やかな彩色で、綿あめを凝縮したようなねっとりとした食感だそうです。
緑寿庵清水の伝統的な製法
緑寿庵清水は日本唯一の金平糖専門店で、1847年創業以来、伝統的な製法を守り継いでいます。日本の金平糖の特徴のひとつが、美しい砂糖の結晶。繊細な結晶はどのようにつくられているのでしょうか?
金平糖は約0.5㎜の「イラ粉」とよばれるものを核として使用します。回転する高温の釜の上で熟練の職人が蜜をかけ、コテを入れてはほぐす作業を繰り返し一種類に約二週間以上をかけて美しい凹凸の結晶が出来上がります。
レシピはなく、五感を研ぎ澄まし流れ落ちる金平糖の音を聞きながらそのときどきで金平糖の状態を見極め、蜜の濃度や釜の傾斜、温度を調整しなければなりません。
その技術の体得には「蜜かけ10年、コテ入れ10年」と一人前になるには20年以上かかるとも云われ、鍛錬された職人技の金平糖の美しさと味わいは一線を画します。丹念に作られたさまざまな種類の金平糖は常温で日持ちするため、遠方への手みやげにおすすめです。
緑寿庵清水の<季節限定の金平糖>
緑水庵清水では月替わりの季節限定・金平糖を販売しています。1月は梅あられ、2月は桃あられ、7月は空中すいか、10月は丹波黒豆など、旬の素材を使用した金平糖は緑水庵清水のイチオシです。
9月の「焼栗の金平糖」は秋の季節限定シリーズのなかでも人気が高く、例年早期完売必至。焼栗の濃厚な香りと味わいは、本物の栗を食べているようです。砂糖に素材を加えると結晶しないというお菓子作りの常識を覆し、試行錯誤によって金平糖の新しい味として生まれ変わっているのは、まさに究極の職人技です。
緑寿庵清水の<究極の金平糖>
緑寿庵清水では毎年キャンセル待ちになる「究極の金平糖」があります。完全予約制の商品で、歳時イベントのプレゼントにぴったりです。年間を通じてお酒を使用した金平糖がたびたび登場し、食後の一杯に合わせたい大人の金平糖は豊潤な味わいがお酒好きの方々から喜ばれています。日本酒やワイン、テキーラなど、使用するお酒も上質な種類を厳選し、こだわりぬいた究極の金平糖です。
バレンタインデーの季節にはチョコレートを使用した金平糖が登場します。金平糖に混ぜ合わせるのが困難とされるのが油分やアルコールが多い素材。熟練の職人さんたちが類稀なる技術で仕上げる究極の金平糖は、ごくわずかしか生産できません。究極の金平糖は種類ごとの引き渡し月に向け、随時予約を受け付けていますが、人気商品は半年前にキャンセル待ちになることもあるため早めの予約が確実です。店頭(京都本店・祇園 緑寿庵清水)での引き渡し、または発送での受け取りも可能です。
手配り用のお土産にぴったり!定番小袋
緑寿庵清水の金平糖は高級なラインナップが多いですが、自宅用や手配りのお土産にぴったりの小袋があります。リーズナブルな小袋は人気が高く、開店時間からまもなくして売り切れてしまう商品が多いのだとか。
定番の小袋はなんと13種類。苺や蜜柑、檸檬、めろんなどのフルーツを使用した金平糖が多く、それぞれ素材を活かした上品な味わいです。金平糖を楽しむだけでなく、肉桂(にっき)の金平糖×紅茶、パインの金平糖×ビールなど、ドリンクとのペアリングで更に楽しめる金平糖もあり、金平糖の奥深さが体感できます。
京都の粋な手土産は「緑寿庵清水」
今回京都人がおすすめする「京都の手土産」としてご紹介していただいた「緑寿庵清水」の金平糖。日本唯一の金平糖専門店の奥深さと金平糖の革新的な商品開発に驚きました。素材を活かした金平糖はこれまでに食べたことがない味わいばかりでした。お客様に喜ばれる京都土産の代表ともいえる「緑寿庵清水」の金平糖。ぜひ京都のお越しの際に立ち寄ってみてください。
店名 | 緑寿庵清水(りょくじゅあんしみず) |
住所 | 京都市左京区吉田泉殿町38番地の2 |
電話番号 | 075-771-0755 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 水曜(祝日は営業) |
公式サイト | http://www.konpeito.co.jp/ |
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