大國魂神社のみどころ
大國魂神社は、武蔵国の総社のため、東京都下の神社のなかでも境内が広いことが特徴です。本殿の参拝が済んだら、裏手にまわってみてください。
本殿裏にあるご神木は、樹齢1000年を超える大イチョウで、大國魂神社で一番のパワースポットといわれています。深い歴史を感じさせる太い幹は、ご利益がたくさん貰えそうな雰囲気です。
大國魂神社は、東京競馬場の近くにあるので、東京競馬場へのお散歩やイベントなどをセットにして参拝すると、充実した1日を送れることでしょう。競馬場のイベントや遊具、芝でのひなたぼっこなど、子どもも飽きずに楽しめるはずです。
大國魂神社の初詣
年始の大國魂神社は、多くの参拝者がいて賑わっています。参道を入ると、両端に出店が軒を連ね、おいしそうな屋台グルメが食欲をそそります。
初詣の時期の甘酒や日本酒はたまりません。豚汁やおでん、蒸し牡蠣などを食べると、カラダがあたたまります。
年始はお正月飾りのほか、書初めの展示もされており、境内が華やかになるので、みどころがたくさんあり、境内散歩がより一層楽しいです。
大國魂神社
大國魂神社は武蔵国の一之宮から六之宮の神様が合祀されている武蔵国の総社です。ご祭神である大國魂大神は「その国を経営坐(つくりし)し功徳(いさお)ある神を、国玉国御魂」といわれ、国や国土をそのものを神格化した神のことを指します。
ご利益としては安産祈願が有名で、境内の大イチョウに手を合わせると産後の肥え立ちが良いとされ、その昔源頼朝が妻・北条政子の安産祈願に訪れたことが知られています。
大國魂神社のはじまり
大國魂神社の創建は、第12代景行天皇41年(西暦111年)5月5日大神の託宣に依って造られたといわれています。大化の改新ののちに、武蔵国の国府がこの地に置かれ、国司が祭事を総括する役所としての役割を担っていました。国司は、国内神社に奉幣(神にお供えを捧げること)や神事の執行により国内に神々を配祀しており、武蔵国の総社となりました。
以降は「武蔵総社六所宮」と称されるようになり、源頼朝や徳川家康の入城以降の江戸時代に尊崇されました。現在の社殿は1667年に造営されたものです。
大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)
神社のご祭神は、スサノオノミコトの子神である大國魂大神です。大國魂大神は、偉大な国の神霊という意味を指し、大国主神として知られる出雲大社のご祭神と同神です。
大国主神は国づくりの神様で、日本神話に登場します。葦原中国(現在の日本)を造り、まじないや医薬の道に深く、人々に衣食住について教えたとされています。全国の一之宮に数多く祀られている神様です。
総社六所宮(そうじゃろくしょぐう)
大國魂神社は、武蔵国の六社を合祀されていることから、中古以降「総社六社宮」と称され、関東一円の神様をまとめる総社としてとして崇敬されてきました。
六社とは、武蔵国の一之宮である小野大神(多摩市)・氷川大神(さいたま市)、二之宮である小河大県児玉郡)、六之宮である杉山大神(川崎市)を指し、別名・六所明神とも呼ばれています。
本殿を参拝すると、武蔵国の六社の神様を一度に参拝できるので、神社のパワーが強いと人気があります。
一ノ宮 | 小野神社 東京都多摩市一ノ宮 御祭神・・・天ノ下春命(国造の祖神) |
二ノ宮 | 二宮神社(小河神社) 東京都あきる野市二宮 御祭神・・・国常立尊 |
三ノ宮 | 氷川神社 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町 御祭神・・・須佐之男命・稲田姫命・大己貴命 |
四ノ宮 | 秩父神社 埼玉県秩父市番場町 御祭神・・・八意思金命・知知夫彦命・天之御中主神 |
五ノ宮 | 金鑚神社 埼玉県児玉郡神川町二ノ宮 御祭神・・・天照大神・素戔鳴尊・大和武尊 |
六ノ宮 | 杉山神社 神奈川県横浜市緑区西八朔町 御祭神・・・五十猛命・大日孁貴命・素戔鳴尊 |
大國魂神社の境内
大國魂神社の境内は、大鳥居をくぐると、東西にいくつかの境内社をもっており、それぞれご祭神が祀られています。創建から2000年近くの歴史の深い神社ですが、境内の建物は定期的に修復・整備され、美しい状態を保っています。
本殿
本殿は、ご祭神である大國魂大神をはじめ、関東六社の神様が祀られています。
江戸時代、第四代将軍徳川綱吉の命により、1667年に造営されました。のちに、2度の修復を経ておりますが、当時の形をそのまま残しており、東京都有形文化財に指定されています。
室町時代の神社建築を採用しており、三殿一棟の横に並んだ相殿造は非常に珍しいでです。本殿は拝殿の裏に鎮座しており。通常は立ち入ることができません。
本殿に祀られている神々
中殿 | 大國魂大神 御霊大神 国内諸神 |
東殿 | 一ノ宮 小野大神 二ノ宮 小河大神 三ノ宮 氷川大神 |
西殿 | 四ノ宮 秩父大神 五ノ宮 金佐奈大神 六ノ宮 杉山大神 |
拝殿
拝殿は、大國魂神社が官幣小社に昇格した明治18年に改築されました。徳川家康が造営した際に、別々に建てられた拝殿と幣殿は、改築後に一体となり、内部でそれぞれが分かれる構造になっています。
宝物殿
宝物殿は、5月の例大祭「くらやみ祭」で渡御する御輿・大太鼓やご神宝を展示する施設として、1974年に建てられました。「くらやみ祭」で使用される御先祓太鼓は、直径2.5mの巨大な太鼓で、迫力満点です。
御神輿は、ご本神、六社、御霊之宮の神輿が八基展示されており、一つだけ屋根の形が異なる御霊之宮の神輿は、別格の神威があると云われています。
ご神木・大イチョウ
ご神木と云われる大イチョウは本殿の裏にあり、大國魂神社の参拝の際には必ず訪れていただきたいパワースポットです。
大イチョウの根元には蜷貝(にながい)が生息しており、産後に乳が出ないときに蜷貝を煎じて飲むと乳の出がよくなるという云い伝えがあります。
近年はイチョウの木に手を合わせると産後の肥え立ちがいいと安全祈願と合わせて、お詣りをされています。
大國魂神社には松が一本もない
大國魂神社の七不思議のひとつに「境内に松の木なし」があります。大國魂神社では古来より松の木を植えると必ず枯れてしまうと云われています。
神様が現世にいたころ、大国様が八幡様に待たされて「まつのはいやだ」と言ったことから、大國魂神社では松を嫌うようになりました。
東京・府中市では今でも正月飾りの門松には松を使用しない風習があるそうです。
大國魂神社の催事
大國魂神社の例大祭は、毎年5月に開催される「くらやみ祭」で、毎年多くの人で賑わいます。初詣や節分、七五三などの伝統行事にも多くの参詣者がそれぞれの祈願に訪れます。
くらやみ祭
くらやみ祭は、大國魂神社の例大祭で、年間を通じてもっとも賑わうお祭りです。ちょうどゴールデンウィークにさしかかる時期に執り行われ、ご祭神の御神輿や大太鼓、山車が大國魂神社を出発し、府中市内を渡御されます。
祭事期間中は、さまざまな祭事が執り行われ、街中が活気にあふれます。馬6頭が約200mを6往復する競馬式(こまくらべ)や太鼓の饗宴、山車行列は迫力があります。
大國魂神社の御朱印
大國魂神社の情報
神社名 | 大國魂神社(おおくにたまじんじゃ) |
住所 | 〒183-0023 東京都府中市宮町3-1 |
電話番号 | 042-362-2130 |
拝観時間 | 6:30~17:00(9/15~3/31) 6:00~18:00(4/1~9/14) ※宝物殿 10:00~16:00(土・日・祝日、神社祭礼日) |
拝観料 | なし ※宝物殿 大人:200円 小人:100円 |
公式サイト | 大國魂神社公式サイト |
備考 |
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