沖宮のみどころ
沖宮のみどころは本土にはない沖縄独特の伝統文化です。本殿の屋根は琉球瓦を使用し、沖縄らしい雰囲気です。南国によく合う赤褐色の屋根は沖縄の真っ青な空によく映えます。沖縄の力強いエネルギーが感じられる神社で、パワーチャージにぴったりです。沖宮のなかには天燈山(てんとうさん)と呼ばれる聖地があり、伊勢神宮のご祭神である天照大神(アマテラスオオミカミ)が伊勢に渡る前に降臨したとされています。天燈山御嶽は神が鎮まる聖地として地元で崇められてきたパワースポットです。
琉球八社 沖宮
沖宮は那覇市にある神社で、琉球八社のひとつとされる沖縄で有名な神社です。沖縄のスポーツの聖地とされる奥武山公園内の小さな丘の上にあります。すぐ横の運動公園内の野球場・沖縄セルラースタジアム那覇は、読売ジャイアンツのキャンプ地として使われています。巨人軍の選手はキャンプの際に沖宮に訪れるそうです。
御祭神は天受久女龍宮王御神(天照大神)で、奥武山の山頂となる天燈山(てんとうさん)に鎮座され、国家安穏・五穀豊穣・陸海交通安全の神様です。黄金森(くがにむい)とも呼ばれる御嶽(うたき)は、天照大神が本土に渡る前に降臨したという云い伝えがあります。
沖宮のはじまり
沖宮のはじまりは、琉球史料書によると源為朝の時代と書かれています。源為朝は、鎌倉幕府の初代将軍「源頼朝」の叔父にあたる武士で、保元の乱において源義朝や平清盛に破れ、配流された武士として知られています。源為朝は伊豆大島に配流されたといわれていますが、琉球の正史によると、源為朝が琉球に逃れ、その子が琉球の初代王「舜天」となったという記述も残っているようです。
1713年「琉球国由来記」によると、沖宮の御祭神は当初霊木が祀られており、霊木は那覇港で引き揚げられたそうです。以降、那覇港に鎮座する航海安全の神として崇められています。
琉球八社
琉球八社は琉球王国において王府から特別の扱いを受けた8社の神社のことです。はじまりは沖縄に伝わった臨済宗や真言宗の寺院が8公寺とされ、寺院に神社が併設されていたため、併設された神社が琉球八社として指定されました。琉球八社として指定されている神社はほぼ那覇市内に鎮座してます。
社格 | 神社名 | 併設寺院 |
官幣小社 | 波上宮(なみのうえぐう) | 護国寺 |
無格社 | 沖宮(おきのぐう) | 臨海寺 |
無格社 | 識名宮(しきなぐう) | 神応寺 |
無格社 | 普天間宮(ふてんまぐう) | 臨海寺 |
無格社 | 末吉宮(すえよしぐう) | 遍照寺 |
無格社 | 安里八幡宮(あさとはちまんぐう) | 神徳寺 |
無格社 | 天久宮(あめくぐう) | 聖現寺 |
無格社 | 金武宮(きんぐう) | 金武観音寺 |
沖宮の境内
沖宮の境内は熱帯の木々があふれており、境内や建物はこじんまりとしていて庶民的な雰囲気です。沖宮境内は本殿をはじめ、八坂神社、弁財天、祈祷殿、権現堂、水神、住吉神社など多くの小さな社殿はあり、摂社ごとに十二支の神々が祀られています。
巡拝ルートは以下のように周るのが正式なようです。※沖宮公式サイトより
①本殿⇒②住吉神社⇒③八坂神社⇒④祈祷殿⇒⑤天燈山⇒⑥水神⇒⑦弁財天⇒⑧権現堂
社殿は沖縄の伝統的な建築様式が採用され、本土ではみられない珍しい神社建築が見られます。沖縄有数のパワースポットともいわれる天燈山は見逃せません。
本殿
本殿は屋根が赤褐色の琉球瓦葺きで木造建築です。屋根の継ぎ目には漆喰が施され、台風対策が施されています。沖縄独自の神社建築の代表例で親しみを感じられます。
琉球瓦は沖縄の風物詩のような印象ですが、一般的に使用されはじめたのは明治22年以降で、それ以前は灰色の瓦が主流だったようです。
本殿のなかは鏡張りになっていて、パイプ椅子が置かれていました。公民館の一室のような雰囲気で、この点にも親しみやすさを感じられます。
天燈山
天燈山は本殿の裏側に位置し、天照大神が降り立った地といわれています。天燈山の中には梵語が刻まれた小石が鎮座する御嶽(うたき)があり、パワースポットとしても有名です。
天燈山に対の神様として祀られているのが水神で、水神のご神体は井戸とされています。沖縄は自然の神様を祀り、生活に自然信仰が根づいています。
権現堂
沖宮の権現堂には、十二支と七福神が祀られています。十二支と七福神が一緒に祀られているのは珍しく、沖縄は現在も神仏習合が残っています。
権現堂では、坐禅会や写経のクラスが行われており、地元の人々に愛されるサロン的な役割も果たしています。
沖縄の狛犬・シーサー
沖宮で驚いたことが狛犬です。沖宮の狛犬は犬ではなくてシーサーです、沖縄の一般家庭にも守り神としてシーサーが置かれていると聞きますが、神社の狛犬までもがシーサーだったのは驚きでした。
沖宮の情報
神社名 | 沖宮(おきのぐう) |
住所 | 〒900-0026 沖縄県那覇市奥武山町44番地 |
電話番号 | 098-857-3293 |
拝観時間 | 年中無休 |
拝観料 | なし |
公式サイト | 沖宮公式サイト |
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